今日ご紹介する本のタイトルに惹かれるのは、「新世界」という言葉に、ノスタルジックななにかを感じるからです。
物心つく前から……あそこにはよく行ってたもんな~……
私にとってそこは、好きとか嫌いで表現できるような場所ではなくて……なんというか、懐かしい感じがするところです。
もう30年以上も前のお話です。
当時は、今のような観光地域という雰囲気はないにひとしく……
卸売市場で家業をしていた父は、配達のために新世界へいくとき、連れて行ってくれることがありました。
帰りにゲームセンターに寄って帰ると、おかーちゃんに怒られていたっけ……
10代から通う父のお気に入りの串カツ屋さんに行ったあと、通天閣周りを1周して帰ることが当たり前で、子ども心ながらに、目線の先に困っていたっけ……
寝てるおっちゃんとか
こわそうなおっちゃんとか
おばちゃんの格好をしたおっちゃん(らしきひと)とか
きれいなおねーさんの裸とか
通天閣からほんの1分ほど歩けば、子どもたちの嬉々とする声が聞こえる動物園もあり……
カオス具合がなんともいえないところです。
あ、こういうのを、「好き」っていうのかなぁ。
新世界
と、今日ご紹介するのはこちら↓
「新世界」(西野亮廣)2018/11/16
カバーを外すと……これまたニクイねぇ~。
中身は、1時間ほどでサクサクっと読めます。
それほど没頭してよめるオモシロイ内容だからでしょう。
なにかと面倒くさがりの中学1年生の娘に「西野さんの新刊買ったで~」というと「じゃぁ、よんどくわー」というぐらいですから(笑)
「お金」と「信用」のおはなしで思うこと
これまではサラリーで「お金」を得ていたところ、フリーランスになったから、ということもあります。
ですが、お金の得方だけではなく、使い方も変わりました。
現金を持っていることがほとんどなくなりました。
あの頃みたいになったなぁ~、なんて、学生時代のことを思い出します。
学生時代にクレジットカードというものを知り、「こんなに便利なものがあるんだ~」と感動したことを今でも覚えています。
それは、学生でフランスにいた時です。
当時は、ほとんどの買い物をクレジットカードで行っていました。
スーパーでも小売り店でも、どこでも使えました。
青空市場ぐらいかなぁ、使えなかった記憶があるのは。
あの時初めて、「小切手」も持ったし(笑)
学生が「小切手」を使うわけです。
大家さんから「家賃の支払いは小切手にしてね」っていわれるものだから。
へんな感覚でしたが……それだけ「日本人の学生」という信用があったのかもしれません。
そして面白かったのは、学生身分がなくなったとき。
なにもかも取り上げられた感じがしました。
部屋を借りるときも
口座を新しく開設するときも
滞在許可をもらいにいくときも
家賃を払うときでさえ……
違法で入国したわけではないのに、ガラッと待遇が変わったことを覚えています。
それだけ「留学生」という身分が信用するに値したのだろうなぁ、と思います。
とまぁ……そんな昔話はさておき。
今、お金の得方と使い方が実生活でも変わっていることは確かです。
昔の記憶と今の体験が増して、西野さんのいう「お金」と「信用」のお話に納得してしまうわけです。
理屈はわかる……でも……となったらどうしたらいい?
本を読んだり人の話を聞くと、こう思うことがあるかもしれません。
「理屈は分かる。でもね……」
「言っていることはわかる。よくわかるよ! でも……だからといって「はい!いますぐやります!」と即答できない……んだ」
大抵の場合、陥るのはこのパターンかもしれません。
やればいいことは、わかる。
でも実際やるとなると……あれもこれも、それもあっちも……
こういうのを、「やらないいいわけ」と誰かはいうかもしれません。
でもね……
「あれもこれも、それもあっちも……」やっても、いいやん。
そんなんあってもええやん。
だって、それといっしょに、ちゃんと頭に叩き込まれているから。
「やらなきゃなんにも変わんない」
ってことが。
こうなると、自己否定を始める人がいますが、それだけはやめてくださいね。
別に、やってもやらなくても、どっちでもいいわけです。
ただ、「今よりもっといいものを」「今よりもっと違うことを」「今よりもっと……」と思うことがあるなら、「やった方がいいかもね」ぐらいのものです。
言い訳をしてしまう自分は、許してあげて。
で……どうしたい?
やろうと思うなら、やると決める。
決めたらなら言い訳はやめる!
なんだけれど……こればっかりは欲望と同じで、出るものは仕方がない、とあきらめましょう。
その代わり、誰かに聞いてもらうといいよ。
どんな言い訳があるのか、書いてみてもイイかも。
出すだけでもスッキリするから。
それに出すと……出す前に持っていたグダグダ気分は、もはやすっかりなくなっているかもしれないし。
肚がすわって妙に落ち着いた自分に出会うのも、それはそれで、気分はいいものです。
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